数式内の不要なシート名を削除する(HasFormula)
複数のシートにまたがる数式を入力していると、自身のシート名!が数式についてしまいます、
この自身のシート名!は不要であり、式を見づらくしてしまいます、
この不要なシート名を、マクロVBAで一括削除します。
数式の中から、自身のシート名!を削除するマクロVBAになります。
使用されている全セルを巡回
Sub sample1()
Dim ws As Worksheet
Dim rng As Range
For Each ws In Worksheets
For Each rng In ws.UsedRange
If rng.HasFormula And _
rng.Formula Like "*" & ws.Name & "!*" Then
rng.Formula = Replace(rng.Formula, ws.Name & "!", "")
End If
Next
Next
End Sub
全シートの処理
ここは問題ないと思いますが、ForEachについては以下を参照してください。
全セルの処理
書き方はいろいろありますが、使用されているセルだけを対象としています。
数式の判定
Rangeオブジェクト.HasFormula
数式が設定されている場合は
Trueが返されますので、これで判定しています。
自身のシート名!を削除
Rangeオブジェクト.Formula
これは数式のプロパティですが、この他に
FormulaLocal
FormulaR1C1
等々があります。
どれを使用しても構いませんが、
必ず、左辺と右辺で同じものを使用してください。
当たり前ではありますが、結構ミスしやすい部分になります。
InStr関数
ただし、計算式の入っていないセルまで巡回しているので、大量データが入っていると処理時間がかかってしまいます。
そこで、以下では計算式の入っているセルだけを対象にします。
計算式が入っているセルだけ巡回
Sub sample2()
Dim ws As Worksheet
Dim formulaRng As Range
Dim rng As Range
On Error Resume Next
For Each ws In Worksheets
Set formulaRng = ws.Cells.SpecialCells(xlCellTypeFormulas)
If Err Then
Err.Clear
Else
For Each rng In formulaRng
If rng.Formula Like "*" & ws.Name & "!*" Then
rng.Formula = Replace(rng.Formula, ws.Name & "!", "")
End If
Next
End If
Next
End Sub
先の、「使用されている全セルを巡回」との違いは、
Set formulaRng = ws.Cells.SpecialCells(xlCellTypeFormulas)
これで、数式の入っているセルだけを先に取得している点です。
ただし、SpecialCellsは該当するセルが存在しないとエラーになってしまうので、
処理時間はこちらの方が少なくて済みます。
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