VBA技術解説
Excelのバージョンを判断して「名前を付けて保存」

ExcelマクロVBAの問題点と解決策、VBAの技術的解説
公開日:2013-07-21 最終更新日:2013-07-31

Excelのバージョンを判断して「名前を付けて保存」


Excel2007以降とExcel2003以前ではExcelのファイルフォーマットが違います、


Excel2007以降で2003以前の形式で保存したい場合に問題が発生します。

Excel2007以降で普通に97-2003形式で保存するVBAコードを書くと、

Excel2003以前ではエラーとなってしまいます。

以下のような対応で解決できます。

Const xlExcel8 As Integer = 56
If CInt(Application.Version) < 12 Then
  ThisWorkbook.SaveAs Filename:="ファイルのフルパス", FileFormat:=xlExcel9795
Else
  ThisWorkbook.SaveAs Filename:="ファイルのフルパス", FileFormat:=xlExcel8
End If


xlExcel8は、Excel2007以降で追加されたものですので、


そのまま使用した場合は、2003以前で実行した場合に、未定義エラーが発生します。

そこで、同一名称で、Const定義をしています。

もちろん、Const定義をせずに、

FileFormat:=56

でもOKです。

ただ、後で見た時に、56って何だ?

とならないように、Const定義しておいた方が良いと思います。

さらに、

FileFormat:=xlExcel9795

これも指定は不要ですが、
(2003以前のバージョンの時に動作する行なので、指定する必要はありません)

見た目で理解しやすいように、あえて記述しています。



同じテーマ「マクロVBA技術解説」の記事

最終行・最終列の取得方法(End,CurrentRegion,SpecialCells,UsedRange)

・最終行取得の基本:手動ではCtrl + ↑、VBAではCells(1, 1).End(xlDown) ・最終列の取得 ・特殊な表の場合 ・CurrentRegion ・SpecialCells(xlCellTypeLastCell) ・UsedRange ・Findメソッド ・サイト内関連ページ
ユーザー定義関数の作り方
・簡単な例でユーザー定義関数を作ってみましょう ・この関数の使い方 ・ユーザー定義関数の実践使用例
セルの値について(Value,Value2,Text)
マクロVBAにおいて、セルの値を操作する事は基本の基本ですが、意外に理解できていない場合が多いようです。Value 指定されたセル範囲の値を表すバリアント型(Variant)の値を設定します。値の取得および設定が可能です。
Excelのバージョンを判断して「名前を付けて保存」
空白セルを正しく判定する方法(IsEmpty,IsError,HasFormula)
・セルの値が空白の判定 ・計算式が入っていない判定 ・エラー値の判定 ・IsEmpty関数:空白を判定するVBA関数 ・TypeName関数:データ型を判定するVBA関数 ・RangeオブジェクトのFormulaプロパティ ・空白セルを正しく判定する方法続編
空白セルを正しく判定する方法2
空白セルの判定について、いろいろな方から意見を頂きました。やはり、空白判定は奥が深く結構難しいものとなっています。ここでは、各プロパティや関数が、セルの状態によって返す値を再確認してみます。元記事は、空白セルを正しく判定する方法(IsEmpty,IsError,HasFormula) 上記の記事では、
Rangeオブジェクト.Valueの省略について
エクセルVBAを教えていて、これほど多く聞かれる質問はないでしょう、RangeやCellsの.Valueは省略したほうが良いか、書いた方が良いか、当然、省略出来ない場合もあれば、オブジェクトとして扱うために.Valueは書けない場合もあります。ですので、結論から言えば、書きたければ書けば良いし、書きたくなければ書か…
シート保護でユーザー操作を制限する
・セルのロックと解除:Locked ・シートの保護:Protect ・スクロール範囲:ScrollArea ・シート保護でユーザー操作を制限する
シートに数式を設定する時のセル参照の指定方法
シートに計算結果ではなく、計算式を設定する場合の、セル参照の記述方法について解説します、マクロVBAでは多くの場合、計算結果をセルに入れる事が多いのですが、時に計算式を設定する必要があります、その時の、セル参照の記述が以外に面倒なものです。下の表で説明していきます。
標準モジュールとシートモジュールの違い
・書かれている場所と概要 ・シートを省略してRangeやCellsと記述した時 ・他モジュールから使う時 ・デバッグ時の違い ・標準モジュールとシートモジュールの使い分け方
オートフィルタ(AutoFilter)の使い方まとめ
オートフィルタはエクセルの中でもデータ処理において非常に強力なものです、特に大量データの処理には書くことのできない機能となっています。しかし、使い方が難しく、またバージョン違いの影響が大きく、使いずらい物となっていて、問い合わせを受ける事も多いです。


新着記事NEW ・・・新着記事一覧を見る

ExcelマクロVBA入門目次|エクセルの神髄(2024-03-20)
VBA10大躓きポイント(初心者が躓きやすいポイント)|VBA技術解説(2024-03-05)
テンキーのスクリーンキーボード作成|ユーザーフォーム入門(2024-02-26)
無効な前方参照か、コンパイルされていない種類への参照です。|エクセル雑感(2024-02-17)
初級脱出10問パック|VBA練習問題(2024-01-24)
累計を求める数式あれこれ|エクセル関数応用(2024-01-22)
複数の文字列を検索して置換するSUBSTITUTE|エクセル入門(2024-01-03)
いくつかの数式の計算中にリソース不足になりました。|エクセル雑感(2023-12-28)
VBAでクリップボードへ文字列を送信・取得する3つの方法|VBA技術解説(2023-12-07)
難しい数式とは何か?|エクセル雑感(2023-12-07)


アクセスランキング ・・・ ランキング一覧を見る

1.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
2.RangeとCellsの使い方|VBA入門
3.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)|VBA入門
4.繰り返し処理(For Next)|VBA入門
5.変数宣言のDimとデータ型|VBA入門
6.ブックを閉じる・保存(Close,Save,SaveAs)|VBA入門
7.並べ替え(Sort)|VBA入門
8.条件分岐(IF)|VBA入門
9.セルのクリア(Clear,ClearContents)|VBA入門
10.マクロとは?VBAとは?VBAでできること|VBA入門




このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。


記述には細心の注意をしたつもりですが、
間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
掲載のVBAコードは動作を保証するものではなく、あくまでVBA学習のサンプルとして掲載しています。
掲載のVBAコードは自己責任でご使用ください。万一データ破損等の損害が発生しても責任は負いません。



このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。
本文下部へ