VBA練習問題
VBA100本ノック 53本目:テーブルの扱いと年齢計算

VBAを100本の練習問題で鍛えます
公開日:2020-12-23 最終更新日:2021-02-22

VBA100本ノック 53本目:テーブルの扱いと年齢計算


テーブルにある一定条件の人だけ年齢計算する問題です。


ツイッター連動企画です。
ツイートでの見やすさを考慮して、ブック・シート指定等を適宜省略しています。

VBAテスト用のサンプルデータは、VBA100本ノックの目次ページ からもダウンロードできます。
マクロVBAを初心者向けの基本から上級者向けの高度な内容までサンプルコードを掲載し解説しています。エクセル関数・機能・基本操作の入門解説からマクロVBAまでエクセル全般を網羅しています。


出題

出題ツイートへのリンク

#VBA100本ノック 53本目
画像のようにA1から始まるテーブルがあります。
「東京都」の「男」で「35歳以上」の人のみ、備考欄に「対象」と入れてください。
年齢はマクロ実行年(つまり今年)の12月31日で計算。
※シートは任意

マクロ VBA 100本ノック


サンプルファイルです。
https://excel-ubara.com/vba100sample/VBA100_53.xlsm
https://excel-ubara.com/vba100sample/VBA100_53.zip


VBA作成タイム

この下に頂いた回答へのリンクと解説を掲載しています。
途中まででも良いので、できるだけ自分でVBAを書いてみましょう。


他の人の回答および解説を見て、書いたVBAを見直してみましょう。


頂いた回答

解説

テーブル(ListObject)の操作方法はいろいろあり悩んでしまいます。
条件で絞り込む処理なのでまずはオートフィルタでやってみます。
Worksheeetのオートフィルタと違う部分もあるので若干注意が必要です。
他の条件で絞り込まれている場合を考慮して一旦解除してから行っています。

Sub VBA100_53_01()
  Dim ws As Worksheet: Set ws = ActiveSheet
  
  Dim tbl As ListObject
  Set tbl = ws.Range("A1").ListObject
  tbl.DataBodyRange.Columns(getCol(tbl, "備考")).ClearContents
  tbl.ShowAutoFilter = False
  
  With tbl.DataBodyRange
    .Columns(getCol(tbl, "備考")).ClearContents
    .AutoFilter Field:=getCol(tbl, "都道府県"), Criteria1:="東京都"
    .AutoFilter Field:=getCol(tbl, "性別"), Criteria1:="男"
    .AutoFilter Field:=getCol(tbl, "誕生日"), Criteria1:="<" & DateSerial(Year(Date) - 35, 12, 31)
    On Error Resume Next
    .Columns(getCol(tbl, "備考")).SpecialCells(xlCellTypeVisible) = "対象"
  End With
  
  ws.ShowAllData
End Sub

Function getCol(ByVal aTbl As ListObject, aColName As String) As Long
  getCol = aTbl.ListColumns(aColName).Index
End Function


Forループで処理する場合は、
DataBodyRange
ListRows
ListColumns
このあたりの使い方でいろいろと書き分けられます。
記事補足に3通りのVBAを掲載しました。


補足

シートでの年齢計算はDATEDIF関数を使うのが定番だと思いますが、
VBAのDateDiff関数はシートのDATEDIF関数とは全く違うものとなっていますので注意してください。
DateDiff関数
DateDiff関数は、2つの指定した日付の時間間隔を表す値を返します。ワークシート関数のDATEDIF関数とはスペルも引数も違います、さらに、年の計算は違ったものとなっていますので注意してください。DateDiff関数 DateDiff(interval,date1,date2[,firstdayofweek[,


以下は、Forループで処理する場合の、3通りに書き分けたテーブル処理のVBAサンプルになります。

Select Case True
これを使っているのは好みの問題なので、あまり気にしないでください。
Caseの条件は、カンマでOrですが、ショートサーキットになるので、条件を満たした時点で次の条件は判定せずにCaseブロックに入ります。
つまり、<> "東京都"これを満たした場合は、性別以降は判定されません。
したがって、年齢計算は東京都の男性だけしか計算していません。

DataBodyRange.Rows
Sub VBA100_53_02()
  Dim ws As Worksheet: Set ws = ActiveSheet
  
  Dim tbl As ListObject
  Set tbl = ws.Range("A1").ListObject
  tbl.DataBodyRange.Columns(getCol(tbl, "備考")).ClearContents
  
  Dim i As Long
  For i = 1 To tbl.DataBodyRange.Count
    With tbl.DataBodyRange.Rows(i)
      Select Case True
        Case .Columns(getCol(tbl, "都道府県")) <> "東京都", _
           .Columns(getCol(tbl, "性別")) <> "男", _
           Year(Date) - Year(.Columns(getCol(tbl, "誕生日"))) < 35
        Case Else
          .Columns(getCol(tbl, "備考")) = "対象"
      End Select
    End With
  Next
End Sub

Function getCol(ByVal aTbl As ListObject, aColName As String) As Long
  getCol = aTbl.ListColumns(aColName).Index
End Function


ListRows
Sub VBA100_53_03()
  Dim ws As Worksheet: Set ws = ActiveSheet
  
  Dim tbl As ListObject
  Set tbl = ws.Range("A1").ListObject
  tbl.DataBodyRange.Columns(getCol(tbl, "備考")).ClearContents
  
  Dim tRow As ListRow
  For Each tRow In tbl.ListRows
    Select Case True
      Case tRow.Range(getCol(tbl, "都道府県")) <> "東京都", _
         tRow.Range(getCol(tbl, "性別")) <> "男", _
         Year(Date) - Year(tRow.Range(getCol(tbl, "誕生日"))) < 35
      Case Else
        tRow.Range(getCol(tbl, "備考")) = "対象"
    End Select
  Next
End Sub

Function getCol(ByVal aTbl As ListObject, aColName As String) As Long
  getCol = aTbl.ListColumns(aColName).Index
End Function


ListColumns
Sub VBA100_53_04()
  Dim ws As Worksheet: Set ws = ActiveSheet
  
  Dim tbl As ListObject
  Set tbl = ws.Range("A1").ListObject
  Intersect(tbl.DataBodyRange, tbl.ListColumns("備考").Range()).ClearContents
  
  Dim i As Long
  For i = 2 To tbl.Range.Rows.Count
    Select Case True
      Case tbl.ListColumns("都道府県").Range(i) <> "東京都", _
         tbl.ListColumns("性別").Range(i) <> "男", _
         Year(Date) - Year(tbl.ListColumns("誕生日").Range(i)) < 35
      Case Else
        tbl.ListColumns("備考").Range(i) = "対象"
    End Select
  Next
End Sub


サイト内関連ページ

第130回.テーブル操作の概要(ListObject)|VBA入門
・ListObjects コレクション ・ListObject オブジェクト ・テーブル操作のVBAコード
第131回.テーブル操作のVBAコード(ListObject,DataBodyRange)|VBA入門
・テーブル操作のVBAサンプル使用例 ・テーブルに設定 ・テーブルスタイル一覧 ・テーブルの存在確認 ・テーブルを範囲に変換 ・テーブルの範囲を再設定 ・テーブルのセルに値を入れる ・テーブルのセルの数式変更 ・テーブルの行・列のクリア ・テーブルの列の数式設定 ・テーブルの行挿入・削除 ・テーブルの列挿入・削除 ・テーブルのオートフィルター ・テーブルの並べ替え(ソート) ・テーブルの集計行挿入・削除・非表示 ・テーブルの右端に集計列追加 ・テーブルに新しい行列を含めない ・テーブルの使い方の基本 ・サイト内のテーブルに関するページ
第142回.テーブル全件処理とデータ最終行(ListObject,DataBodyRange)|VBA入門
・テーブル全件処理 ・テーブルの特定列のデータ最終行まで ・テーブルが拡張されないパターン ・サイト内のテーブルに関する他のページ
DATEDIF関数(年齢・勤続年数)|エセル入門
・DATEDIF関数の書式 ・DATEDIF関数の使用例 ・DATEDIF関数の注意点
DateDiff関数|VBA関数
DateDiff関数は、2つの指定した日付の時間間隔を表す値を返します。ワークシート関数のDATEDIF関数とはスペルも引数も違います、さらに、年の計算は違ったものとなっていますので注意してください。DateDiff関数 DateDiff(interval,date1,date2[,firstdayofweek[,




同じテーマ「VBA100本ノック」の記事

50本目:トリボナッチ数列
51本目:シート一覧と印刷ページ数
52本目:複数シートの一括印刷
53本目:テーブルの扱いと年齢計算
54本目:シートのChangeイベント
55本目:他ブックのマクロを起動
56本目:数式内の自身のシート名を消す
57本目:ファイルの更新日時
58本目:番号リストを簡潔にした文字列で返す
59本目:12ヶ月分のシートを四半期で分割
60本目:「株式会社」の表記ゆれ置換


新着記事NEW ・・・新着記事一覧を見る

ブール型(Boolean)のis変数・フラグについて|VBA技術解説(2024-04-05)
テキストの内容によって図形を削除する|VBA技術解説(2024-04-02)
ExcelマクロVBA入門目次|エクセルの神髄(2024-03-20)
VBA10大躓きポイント(初心者が躓きやすいポイント)|VBA技術解説(2024-03-05)
テンキーのスクリーンキーボード作成|ユーザーフォーム入門(2024-02-26)
無効な前方参照か、コンパイルされていない種類への参照です。|エクセル雑感(2024-02-17)
初級脱出10問パック|VBA練習問題(2024-01-24)
累計を求める数式あれこれ|エクセル関数応用(2024-01-22)
複数の文字列を検索して置換するSUBSTITUTE|エクセル入門(2024-01-03)
いくつかの数式の計算中にリソース不足になりました。|エクセル雑感(2023-12-28)


アクセスランキング ・・・ ランキング一覧を見る

1.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
2.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)|VBA入門
3.RangeとCellsの使い方|VBA入門
4.ひらがな⇔カタカナの変換|エクセル基本操作
5.繰り返し処理(For Next)|VBA入門
6.変数宣言のDimとデータ型|VBA入門
7.ブックを閉じる・保存(Close,Save,SaveAs)|VBA入門
8.並べ替え(Sort)|VBA入門
9.セルのクリア(Clear,ClearContents)|VBA入門
10.Findメソッド(Find,FindNext,FindPrevious)|VBA入門




このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。


記述には細心の注意をしたつもりですが、
間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
掲載のVBAコードは動作を保証するものではなく、あくまでVBA学習のサンプルとして掲載しています。
掲載のVBAコードは自己責任でご使用ください。万一データ破損等の損害が発生しても責任は負いません。


このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。
本文下部へ