VBAサンプル集
連続セル範囲の選択

ExcelマクロVBAの実用サンプル、エクセルVBA集と解説
公開日:2013年5月以前 最終更新日:2020-05-12

連続セル範囲の選択


エクセルのVBAでは、連続セル範囲に対しての処理は頻繁にでてきます。
連続セル範囲を選択したり、クリアしたり。
以下では、いろいろな記述方法を紹介します。


VBA マクロ 連続セル範囲

このような表で、データ部(B3~F7)を選択または消去する場合のいろいろなVBAの書き方を紹介します。
いろいろな書き方を紹介する都合で、かなり無理やりなVBAも含まれていることは承知おきください。

以下のVBAでは、.Selectで記載していますが、.Clear等に変更すれば消去になります。

End(xlToRight).End(xlDown)

Sub test1()
  Range(Cells(3, 2), Cells(2, 2).End(xlToRight).End(xlDown)).Select
End Sub

開始位置はB3に固定し、
B2の位置から、Ctrl+→、Ctrl+↓、の範囲になります。
上記のように、全てのセルが埋められている場合は良いですが、
途中に空白セルがあると、ダメですね。

CurrentRegion.Offset(1, 0)

Sub test2()
  Cells(2, 2).CurrentRegion.Offset(1, 0).Select
End Sub

非常に分かりやすい記述です。
Cells(2, 2).CurrentRegion
これで、B2~D7のセル範囲になりますので、
Offsetで、1行下にずらしています。
でも1行多いですね。
データをクリアするだけなら問題ありません。
しかし、書式クリア島の場合は、都合が悪い場合もあるかもしれません。

CurrentRegion.Offset(1, 0).Resize

Sub test3()
  Cells(2, 2).CurrentRegion.Offset(1, 0).Resize(Cells(2, 2).CurrentRegion.Rows.Count - 1).Select
End Sub

test2のセル範囲を、正しいセル範囲にResizeしています。
これは、範囲指定としては完璧ですね。
でも、VBAが長いですよね。

CurrentRegion.Item + CurrentRegion.Count

Sub test4()
  Range(Cells(3, 2), Cells(2, 2).CurrentRegion.Item(Cells(2, 2).CurrentRegion.Count)).Select
End Sub

CurrentRegionの最終セルを取得しています。
これも、完璧ですね。
ただ、Itemはあまり一般的ではないかもしれませんし、やはりVBAが長いですね。

End(xlUp).Row + End(xlToLeft)

Sub test5()
  Range(Cells(3, 2), Cells(Cells(Rows.Count, 2).End(xlUp).Row, Columns.Count).End(xlToLeft)).Select
End Sub

これは、かなり無理やりですね。
普通こんなことはしません。
この記事用にと、ちょっと無理やり書いてみました。

Rowsで行全体を対象に

Sub test6()
  Range(Rows(3), Rows(Cells(Rows.Count, 2).End(xlUp).Row)).Select
End Sub

行全体を選択しています。
クリアするだけとかなら、これでもよいですね。
シートの状態によっては都合悪くなります。
しかし、そもそもシートの使い方の基本として、1シート1表であるべきです。
場合によっては、このような指定も必要です。

UsedRange + UsedRange.Count

Sub test7()
  Range(Cells(3, 2), ActiveSheet.UsedRange.Item(ActiveSheet.UsedRange.Count)).Select
End Sub

まあ、こんな指定もできますよね、というサンプルになります。
クリア専用なら、これでも良いですね。
とにかく、見出しを残して、他を全て消去するような場合です。

SpecialCells(xlLastCell)

Sub test8()
  Range(Cells(3, 2), Cells.SpecialCells(xlLastCell)).Select
End Sub

これも、クリア専用になるでしょうか。

Intersect + CurrentRegion.Offset(1, 0)

Intersectメソッドを使う方法も、簡単で有効な方法です。

Sub test9()
  Intersect(Cells(2, 2).CurrentRegion, Cells(2, 2).CurrentRegion.Offset(1, 0)).Select
End Sub

とても簡単ですし、完璧ですね。

連続セル範囲の選択のまとめ

上記以外にも、方法はいろいろあります。
また、どれが良いということではありません、ケースバイケースです。

正確に範囲選択する必要がある場合もありますが、
単にクリアするだけとか、新規シートにコピペするだけなら、
多少範囲が大きくても問題ありません。

.END(・・・)
.CurrentRegion
.UsedRange
.SpecialCells(xlLastCell)

これらの組み合わせで、ほとんどの連続セル範囲を指定することが出来ます。



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