第3回.複数セルに文字を入れる
前回作成したマクロです。
Sub Macro1()
Range("A3").Select
ActiveCell.FormulaR1C1 =
"マクロを書いたぞ!"
End Sub
さて、おそらく誰でも思う事は、1行で書けないのかってことだと思います。
書けます!
Range("A3").Select
は、セルA3を選択し、アクティブにしています。
そして、
ActiveCell.・・・
つまり、ここでのアクティブセルとは、A3になる訳です。
これを消しこみます。
Range("A3").Select.FormulaR1C1
= "マクロを書いたぞ!"
ActiveCell
このように、Select=ActiveCellなのですから、
同時に消しこめるのです。
結果、
Range("A3").FormulaR1C1 = "マクロを書いたぞ!"
となります。
Range("A3")のFormulaR1C1に"マクロを書いたぞ!"を入れる
になります。
では、マクロを実行してみて下さい。
ちゃんと、A3に「マクロを書いたぞ!」と入りましたよね。
次は、複数セルに同時に同じ文字を入れて見ましょう。
1.「マクロの記録」を開始
2.セルA1~セルB2をドラッグで選択
3.「複数セルに一括入力」と入力し、Ctrl+Enter
4.「記録終了」
では、マクロの中身をみてみましょう。
Sub Macro1()
'
' Macro1 Macro
'
'
Range("A1:B2").Select
Selection.FormulaR1C1 =
"複数セルに一括入力"
Selection.Characters(1, 2).PhoneticCharacters =
"フクスウ"
Selection.Characters(6, 2).PhoneticCharacters =
"イッカツ"
Selection.Characters(8, 2).PhoneticCharacters =
"ニュウリョク"
End Sub
前回同様、読み仮名の行は無視して、削除します。
まずは、
Range("A1:B2")
見た通りではありますが、
セルA1~セルB2の方形のセル範囲(A1,A2,B1,B2の4つのセル)の指定になります。
Range("開始セル:終了セル")
ですね。
そして、次が、前回とちょっと違いますね。
前回は、
ActiveCell.FormulaR1C1
だったのに、
今回は、
Selection.FormulaR1C1
となっています。
ActiveCellは1つのセルです。
複数選択した場合は、最初に選択したセルで、バックが白いままになっているセルです。
これに対し、今回は、
Range("A1:B2").Select
で選択したセル範囲全てに対して、文字を入れています。
そこで、ActiveCellではなく、Selectionとの記述になっています。
前回も、Selectionでも良かったのですが、「マクロの記録」がActiveCellと記録しただけです。
これ、もうお分かりですよね。
Selectionが消しこめます。
Range("A1:B2").Select.FormulaR1C1 = "複数セルに一括入力"
Selection
結局、
Range("A1:B2").FormulaR1C1 = "複数セルに一括入力"
で良い事になります。
では、実際にマクロを起動して確認して下さい。
ちゃんと、A1~B2に「複数セルに一括入力」と入りましたよね。
おそらく、ずーと疑問なのが、FormulaR1C1ですよね。
ちょっとウザイ気がします。
そもそも何者なんだってことですね。
身元の詮索は止めましょう。(笑)
詮索せずに、消えてもらいましょう。
そうです、
Range("A1:B2") = "複数セルに一括入力"
これだけでやってみましょう。
どうでしたか、ちゃんと動きましたよね。
つまりは、不要ということです。
ではなぜ、不要なものが、「マクロの記録」で作成されているのかって、聞きたいですか。
それは、そのうち説明します、今はとにかくFormulaR1C1はいらないのです。
ではさらに、とびとびのセルにもじの一括入力をしてみましょう。
1.「マクロの記録」を開始
2.セルA1を選択
3.Ctrlを押しながら、セルA3、セルA5を選択
3.「とびとびセル」と入力し、Ctrl+Enter
4.「記録終了」
では、マクロの中身をみてみましょう。
Sub Macro2()
'
' Macro2 Macro
'
'
Range("A1,A3,A5").Select
Range("A5").Activate
Selection.FormulaR1C1
= "とびとびセル"
End Sub
Range("A1,A3,A5").Select
今度は、とびとびのセルの指定です。
「,」(カンマ)で区切って、複数のセルを指定します。
また、変なのが出てきました。
Range("A5").Activate
これは、どのセルをアクティブにするかの指定です。
ドラッグで複数セルを選択した場合は、最初のセルがアクティブセルになっています。
しかし、
Ctrlを押しながらの選択は、最後のセルがアクティブになるのです。
これを、VBAで書くとこうなるのです。
そして、結局のところ、文字を入れる事には、関係が無いと言う事です。
すると、もう大丈夫ですね。
Range("A1,A3,A5").Select
= "とびとびセル"
Range("A5").Activate
Selection.FormulaR1C1
つまり、
Range("A1,A3,A5") =
"とびとびセル"
で良い事になります。
では、実際にマクロを起動して確認して下さい。
大丈夫ですよね、ちゃんと入りましたよね。
今回は、いっぱい覚えちゃいましたね。
整理しておきます。
Range("A3"). ↓ Range("A3") = "マクロを書いたぞ!" |
Range("A1:B2"). ↓ Range("A1:B2") = "複数セルに一括入力" |
Range("A1,A3,A5") Range("A5").Activate Selection.FormulaR1C1 ↓ Range("A1,A3,A5") = "とびとびセル" |
大分わかってきましたでしょうか。
もう文字をいれるだけなら、大丈夫でしょう。
でもねー、同じ文字ばかり入れてもねー・・・
おっしゃる通り、意味無いです。キッパリ
次回はVBAらしく、変化のある入れ方をしましょう。
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