IsObject関数
識別子(主にバリアント変数)がオブジェクト変数を表しているかどうかを判断する場合に使用します。
バリアント変数がオブジェクト変数を表しているかどうかを示すBoolean値(True/False)を返します。
IsObject関数の構文
IsObject関数の解説
または、VarType vbObjectのバリアント型 (Variant) の場合、またはユーザー定義のオブジェクトの場合はTrueを返します。
それ以外の場合は、 Falseを返します。
・固有オブジェクト型で宣言されている場合
・バリアント変数がオブジェクトを表している場合
・変数にNothingが設定されている場合
したがって、VBAの基本データ型(プリミティブ型)は常にFalseが返りますので判定する意味はありません。
クラスがインスタンス化されているかどうかを判定するには、Is Nothingを使用してください。
Object型と固有オブジェクト型について
IsObject関数に指定できない変数
IsObject関数の使用例
Dim vObject As Object
Debug.Print IsObject(vObject) 'True
Dim vRange As Range
Debug.Print IsObject(vRange) 'True
Dim vClass As クラス名
Debug.Print IsObject(vClass) 'True
Dim vLong As Long
Debug.Print IsObject(vLong) 'False
Dim vVariant As Variant
Debug.Print IsObject(vVariant) 'False
Set vVariant = Nothing
Debug.Print IsObject(vVariant) 'True
vVariant = "abc"
Debug.Print IsObject(vVariant) 'False
Set vVariant = Range("A1")
Debug.Print IsObject(vVariant) 'True
Variant変数がNothingとなっている場合にもTrueが返る事に注意してください。
実務的な使用場面としては、
以下のように関数Function等の代入ステートメントでの書き分けに使用されることが多いでしょう。
Function fnc(arg As Variant) As Variant
If IsObject(arg) Then
Set fnc = arg
Else
fnc = arg
End If
End Function
変数がオブジェクト(Nothingを含む)を表している場合、代入ではSetステートメントの記述が必要になります。
逆に、オブジェクト以外の場合には、Setステートメントを記述することができません。
Is○○関数一覧
| 関数名 | 機能 |
| IsArray関数 | 変数が配列かどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。 |
| IsDate関数 | 式が日付であるかを示すブール型(Boolean)の値を返します。 |
| IsEmpty関数 | 変数が初期化されているかどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。 |
| IsError関数 | 式がエラー値かどうかを示すBoolean値を返します。 |
| IsMissing関数 | オプション(Optional)のVariant引数がプロシージャに渡されたかどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。 |
| IsNull関数 | 式に無効なデータ(Null)が含まれていないかどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。 |
| IsNumeric関数 | 式を数値として評価できるかどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。 |
| IsObject関数 | 識別子がオブジェクト変数を表しているかどうかを示すBoolean値を返します。 |
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