スピルに対応したXSPLITユーザー定義関数(文字区切り)
エクセルにスピルが登場して、VBAのユーザー定義関数の用途も広がってきていると思います。
そこで、文字列を指定した記号・文字列で区切て、セルに出力するユーザー定義関数を作ってみましょう。
VBAには Split関数 がありますが、これをワークシート関数として使えるようにしてみましょうという事です。

スピルでVBAの何が変わったか|VBA技術解説
区切り位置ウィザード



ワークシートの関数で文字区切りする場合

UNIQUE(IFERROR(FIND(",",","&A1,SEQUENCE(1,LEN(A1))),1),TRUE),
UNIQUE(IFERROR(FIND(",",A1,SEQUENCE(1,LEN(A1))),LEN(A1)+1),TRUE)
-UNIQUE(IFERROR(FIND(",",","&A1,SEQUENCE(1,LEN(A1))),1),TRUE))
1
4
8
13
つまり、各区切りの先頭位置の数値配列です。
3
7
12
18
つまり、各区切りの終り位置の数値配列です。
=MID(文字列,各区切りの先頭位置,各区切りの終り位置-各区切りの先頭位置)
そして、もちろん文字区切りの数式は様々な方法が考えられます。
上記数式は、スピル後の新関数を使った一例になります。
これに対処するには、全体をIFERRORで囲んでください。
IFERROR(MID(・・・),"")
では、いよいよ本題の「スピルに対応したXSPLITユーザー定義関数(文字区切り)」に入ります。
ユーザー定義関数のVBAコード
Function XSPLIT(範囲, 区切り文字)
Dim i As Long, j As Long
Dim rngAry, tmpAry
Dim rtnAry() As String
If IsArray(範囲) Then
rngAry = 範囲
ElseIf 範囲.Rows.Count > 1 Then
rngAry = 範囲.Value
Else
ReDim rngAry(1 To 1, 1 To 1)
rngAry(1, 1) = 範囲.Value
End If
ReDim rtnAry(1 To UBound(rngAry, 1), 1 To 1)
For i = LBound(rngAry, 1) To UBound(rngAry, 1)
tmpAry = Split(rngAry(i, 1), 区切り文字)
If UBound(tmpAry) + 1 > UBound(rtnAry, 2) Then
ReDim Preserve rtnAry(1 To UBound(rtnAry, 1), _
1 To UBound(tmpAry) + 1)
End If
For j = LBound(tmpAry) To UBound(tmpAry)
rtnAry(i, j + LBound(rngAry, 1)) = tmpAry(j)
Next
Next
XSPLIT = rtnAry
End Function
スピル対応のユーザー定義関数作成時の注意点
上記VBAでは、2次元配列にしているので、要素数を随時最大数にRedimしています。
tnAry() As String
ここは、型を指定せずにVariantにしてしまうと空欄が0で出力されてしまいます。

XSPLIT関数の使用例


横方向(列方向)に区切った文字を出力しているので、当然なのですが・・・
もちろん、
引数を増やすか、範囲の縦横を自動判別して戻す配列の縦横を自動的に作成することも可能です。
ですが、ワークシート関数には便利な関数が用意されています。
TRANSPOSE関数があるので、これを使えばこのVBAでも対応できてしまいます。

このようなスピルは非常に高速に処理されていると思います。
スピルしないエクセルで使う場合

これを、Ctrl+Shift+Enterで入力してください。
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