エクセル関数応用
1年後の日付、○か月後の日付

Excel関数の解説、関数サンプルと高等テクニック
公開日:2013年5月以前 最終更新日:2013-06-09

1年後の日付、○か月後の日付


起算日からの一年間の最後の日の求め方です、


起算日が2011/4/1なら、2012/3/31の求め方です。

セルA1に起算日が入っており、セルA2に一年間の最終日を設定する場合。

一年後の日付

よくみかけるのは、

=DATE(YEAR(A1)+1,MONTH(A1),DAY(A1))-1

DATEは、DATE(年,月,日)で、指定の年月日の日付を返す関数です。

通常は、これでもOKだと思われます。

ただし、特殊な場合、起算日が2008/2/29の場合、結果が2009/2/28になります。
正しいように思えますが、本当は、2009/2/27です。

なぜこのような結果になるかというと、
DATE関数=DATE(2009,2,29)は、2009/3/1を返すからです。

よく役所関係では、「応答日」という言い方をします、つまりその月の同じ日付なのですが、
「応答日」が無い場合は、前日にするとの規定が多いです。

ですから、2008/2/29の一年後の応答日は、2009/2/28になりますので、
2008/2/29からの一年間では、2009/2/27が正しいです。

では、どうすればよいか

最も簡単な方法は

=EDATE(A1,12)-1

EDATEは、EDATE(起算日,月数)で、起算日の月数後の日付を返す関数です。

こちらの方が、ずっと簡単です。

しかし、注意が必要です。

注).このEDATEはアドイン「分析ツール」を入れないと使えません。
「分析ツール」は、2003なら、ツール-アドイン、2007以降は、EXCELのオプション-アドイン
また、セルの書式が日付に自動設定されませんので、自分で日付の書式に変更する必要があります。

○か月後の日付

例えば、3か月後(4か月間)を求める場合

=DATE(YEAR(B3),MONTH(B3)+3,DAY(B3))-1


これで大丈夫でしょうか?

大抵の場合はOKなのですが、起算日が月末の場合は、正しく求められません。

2011/3/31から4か月間では、2011/6/30になってしまいます。

これは、2011/6/29になる必要があります。

月末が起算日になる事はあまりないとおもわれますが、
ハローワーク等の申請においては頻発します。

では、どうすればよいか

最も簡単な方法は

=EDATE(A1,3)-1

上記、注)を参照

結論から言えば、EDATE関数を使うべきだと思います。


しかし、「分析ツール」はどうしても使いたくないと言う人の為に、
以下にその方法を紹介します。

=MIN(DATE(YEAR(A1), MONTH(A1)+3, DAY(A1)),DATE(YEAR(A1), MONTH(A1)+4,0))-1

DATE関数は、日付が0の場合、前月末日を返します。

MINは、MIN(値1,値2・・・)で、値1,値2・・・の中から最小値を返す関数です。

少し解説しますと

3か月後の同一日と3か月後の末日の小さい方の日付を求めています。

つまり、起算日が2011/3/31の場合、
MIN(DATE(2011,6,31),DATE(2011,7,0))→MIN(2011/7/1,2011/6/30)→2011/6/30

上記は一例で、これ以外にも、IF関数を使った方法等も色々考えられます。




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