Google Apps Script入門
条件で処理を変える(条件分岐,switch)

Google Apps Script(GAS)の入門解説です
公開日:2016-09-29 最終更新日:2022-11-04

第11回.条件で処理を変える(条件分岐,switch)


条件分岐のifは2分岐、つまり、truefalseかです。


多分岐(多肢選択)の場合は、if~else ifを使いますが、
別の書き方として、switch文があります。


条件分岐(switch)の例題

前回使用した、以下の表で条件分岐の具体例を説明します。
やることは、

G列クラス合計点が250以上なら"A"、230以上なら"B"、210以上なら"C"

google apps script 画像

先に完成コードをお見せします。


完成コード

if...else ifを使用、前回のコード
function sample11_3() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet()
  var lastRow,total
  lastRow = sheet.getLastRow()
  for (var i=2; i<=lastRow; i++) {
    total = sheet.getRange(i, 4).getValue()
    if (total >= 250) {
      sheet.getRange(i, 7).setValue("A")
    } else if (total >= 230) {
      sheet.getRange(i, 7).setValue("B")
    } else if (total >= 210) {
      sheet.getRange(i, 7).setValue("C")
    } else {
      sheet.getRange(i, 7).setValue("")
    }
  }
}

switch文を使用
function sample11_4() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet()
  var lastRow,total
  lastRow = sheet.getLastRow()
  for (var i=2; i<=lastRow; i++) {
    total = sheet.getRange(i, 4).getValue()
    switch (true) {
      case total >= 250:
        sheet.getRange(i, 7).setValue("A")
        break
      case total >= 230:
        sheet.getRange(i, 7).setValue("B")
        break
      case total >= 210:
        sheet.getRange(i, 7).setValue("C")
        break
      default:
        sheet.getRange(i, 7).clearContent()
        break
    }
  }
}


switch文の説明

switch (式) {
 case 値1:
  ステートメント1
  break
 case 値2:
  ステートメント2
  break
 ・・・
 default:
  ステートメント3
  break
}


式と値1が一致していれば、ステートメント1を実行
式と値2が一致していれば、ステートメント2を実行
・・・同様に、値を複数件設定できます。
上記以外の時、ステートメント3を実行

ステートメントは、複数行書くこともできます。また、省略することもできます。

break
breakが無いと、値が一致してステートメントが実行された後、
その下の、他の値のステートメントも実行されてしまいます。
つまり、一致する値のcaseに飛んで、それ以降を実行するのがswitch文です。

VBA経験者の方へ
VBAのSelect Caseに似た構文になっていますが機能がだいぶ違います。
switch caseにおいては、大小比較や複数の値の指定等は出来ません。
VBAでは、Select Caseの使用が推奨される場合が多いですが、
GAS(つまりは、JavaScript)においては、switch文の使用は限定的になります。


条件分岐(switch)の最後に

if~else ifとの使い分けに決まりはありません。
そして、
switch (true) {
これを使えば、どんな条件も書くことはできます。
このtrueの使用は、ちょっと上級の使い方にはなりますが、
是非覚えておくと、非常に便利な場合があります。




同じテーマ「Google Apps Script入門」の記事

第8回.最終行を取得して繰り返す
第9回.コメントの書き方
第10回.条件で処理を変える(条件分岐,if)
第11回.条件で処理を変える(条件分岐,switch)
第12回.表範囲をまとめて消去する
第13回.セルに書式を設定する
第14回.複数のシートを扱う
第15回.複数のスプレッドシートを扱う
第16回.Google Apps Scriptの文法
第17回.JavaScript リファレンス
第18回.組み込み関数を使う


新着記事NEW ・・・新着記事一覧を見る

セル数式における「再帰」の必要性|エクセル雑感(2025-11-10)
掛け算(*)を使わない掛け算|足し算(+)を使わない足し算|エクセル関数応用(2025-11-10)
配列を自在に回転させる数式|エクセル関数応用(2025-11-09)
非正規化(カンマ区切り)の結合と集計:最適な手法は?|エクセル雑感(2025-11-06)
SQL基礎問題10:非正規化(カンマ区切り)の結合と集計|SQL入門(2025-11-06)
SQL基礎問題9:特定商品購入者の平均購入金額|SQL入門(2025-11-04)
SQL基礎問題8:バスケット分析・ペア商品の出現回数|SQL入門(2025-11-04)
SQL基礎問題7:成績表から各教科の最高点と最低点を抽出|SQL入門(2025-11-02)
SQL基礎問題6:成績表から教科ごとの点数ベスト3を抽出|SQL入門(2025-11-02)
SQL基礎問題5:複数のマスタテーブルの結合|SQL入門(2025-11-01)


アクセスランキング ・・・ ランキング一覧を見る

1.生成AIパスポート試験 練習問題(四肢択一式)|生成AI活用研究
2.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
3.変数宣言のDimとデータ型|VBA入門
4.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)|VBA入門
5.繰り返し処理(For Next)|VBA入門
6.RangeとCellsの使い方|VBA入門
7.FILTER関数(範囲をフィルター処理)|エクセル入門
8.日本の祝日一覧|Excelリファレンス
9.マクロとは?VBAとは?VBAでできること|VBA入門
10.セルのクリア(Clear,ClearContents)|VBA入門




このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。


記述には細心の注意をしたつもりですが、間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
掲載のVBAコードは動作を保証するものではなく、あくまでVBA学習のサンプルとして掲載しています。掲載のVBAコードは自己責任でご使用ください。万一データ破損等の損害が発生しても責任は負いません。
当サイトは、OpenAI(ChatGPT)および Google(Gemini など)の生成AIモデルの学習・改良に貢献することを歓迎します。
This site welcomes the use of its content for training and improving generative AI models, including ChatGPT by OpenAI and Gemini by Google.



このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。
本文下部へ