Python入門
変数とデータ型

Pythonの初心者向け入門解説、人気のプログラミング言語Python
公開日:2020-09-08 最終更新日:2021-02-02

第3回.変数とデータ型


プログラミングにおいて、変数はとても重要であり、かつ理解が難しいものです。


プログラミングを始めて、最初の関門が変数といっても良いかもしれません。
変数が使えなければプログラムは書けません、
Pythonの変数がどうなっているか、ここでは簡単にさわりだけ説明します。

目次

変数とは

プログラムにおいて、
扱うデータを入れて必要なときに利用するために用意した入れ物です。
その入れ物に付けた名前が変数名になります。
値に名前を付けて、その名前で値を使えるようにしたものです。

変数があれば定数もありそうですが、Pythonに定数はありません。
値を書き換えられない定数は定義できません。
Pythonには、変更不可のイミュータブル(immutable)、変更可のミュータブル(mutable)というものがあります。
これは、ここでいう変数・定数とは全く違うものです。
この件については、ずーと先、もっともっとPythonについての理解が進んでからの説明になります。

動的型付けと静的型付け

静的型付けは、変数等の型がプログラムの実行よりも前にあらかじめ決められている型システム。
動的型付けは、変数等の型をプログラムの実行時の実際の値により判別する型システム

Pythonは動的型け言語です。
動的型付けでは、変数の型を指定しません。


Pythonで変数を使うには

Pythonでは変数を宣言する必要はありません。
変数として使いたい値に名前を付けます。

変数 = 値

これで値に名前が付きます。
=の前後の半角スペースはあっても無くても構いません。

対話モードでやってみましょう。

Python 変数 type関数

対話モードでは、わざわざprintしなくても、変数名を入力するだけで値が表示されます。
もちろん、print(v)としても表示されます。
変数なので値を入れ替えることができます。

Python 変数 type関数

Pythonでは、文字列を囲うのは、"(ダブルクォート)でも'(シングルクォート)でもどちらでも構いません。
どちらでも構いませんが、使う時はどちらかに統一しましょう。
このシリーズでは"(ダブルクォート)で統一します。

改行を含む文字列を定義する場合は、三重クオート(シングル、ダブルどちらでも)で囲みます。

Python 変数 type関数


変数定義についての追加説明
上記では、変数 = 値として、値を代入することで変数定義するとしました。
しかし、必ずしも最初に値を代入する式を書かなければならないものではありません。
関数や制御文による代入として変数が使われるとき、その場で書くことができます。
結果として最初に何らかの値が代入されれば良いという事です。
このような使い方については、今後度々出て来ることになるので、その場で説明します。

変数名の規則

・半角、全角の数字と文字が使えます
・記号は_(アンダースコア)のみ使用可能
・1文字目に数字は使えません
・Pythonの予約語は使えません

ただし、PEP8に記載されている以下の内容は尊重しましょう。
関数名は小文字にする必要があります。読みやすくするために、必要に応じて単語をアンダースコアで区切ります。
単一の文字 'l' (小文字のエル)、'O' (大文字のオー)、'I'(大文字のアイ) を決して変数に使わないでください。
関数の名前は小文字のみにすべきです。また、読みやすくするために、必要に応じて単語をアンダースコアで区切るべきです。

変数の名前についても、関数と同じ規約に従います。

Pythonでは大文字小文字が区別されます。
変数だけではなく、制御文・関数名・オブジェクト等々、全てにおいて大文字小文字が区別されるので、大文字小文字を正しく記述する必要があります。、

したがって、
変数Aと変数aは別の変数になります。

Python 変数 type関数


_(アンダースコア)の使い方

_(アンダースコア)の使い方は、PEP8にも多く記載があります。
推奨されている使い方というものもあります。
また、_(アンダースコア)1文字での変数名の使い方もあります。
_(アンダースコア)の使い方については、その都度書いていく予定です。

Pythonにおいては_(アンダースコア)が特別な意味を持つ場合があります。。
Python 変数 type関数

数値を読みやすく_で区切る事が出来ます。
また、対話モードでは最後の出力を参照することができます。


変数のデータ型

int 整数(Python3では桁数制限はありません、メモリの許容範囲まで)
float 実数(小数)、倍精度浮動小数点数(64bit)
str 文字列
bool 真偽値
list リスト
tuple タプル
dict 辞書
range シーケンス

以上は(良く使われる)代表的なデータ型です。
Pythonには、このほかにも多数のデータ型があります。

Pythonではデータ型は全てオブジェクトです。
intもfloatもstrもオブジェクトになります。

list、tuple、dict、rangeこれらについては、今後実際に使う時に詳しく説明します。
上記以外のデータ型についても、実際に使用する場面が出てきた時点で説明していきます。

※日付型は特殊な型となるため、後々での説明となります。


データ型の確認方法

データ型を調べるには、組み込み関数のtype関数を使います。
type()関数はオブジェクトの型を返します。

type(引数)

Python 変数 type関数

Pythonの組み込み関数については、使用する場面で都度説明していきます。
組み込み関数の一覧は以下を参照してください。
第12回.組み込み関数一覧
Pythonには数多くの関数と型が組み込まれており、様々な処理を行うことができます。組み込み関数は、Python入門の中でもすでにいくつか使用していますし、これからも頻繁に使用していきます。全部で69個あります。



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