マクロでShift_JIS文字コードか判定する
環境依存文字・機種依存文字をチェックしたいという話は時々聞くことなのですが、
何をもってして判別するかという事が実はとても難しい問題になります、
①②もIMEでは[環境依存]と表示されますが、通常これが問題になる事はないでしょう。
コンピューターの文字とは、この2進数の数値とフォント(文字デザイン)を対応させたものです。
ただし、近年は大分統一されてきており、実際には環境依存文字・機種依存文字を気にしなくても良くなってきています。
UnicodeにあってShift_JISにない文字かどうかを判定する方法です。
Shift_JISには、Unicodeに含まれている特殊な記号や難読漢字が含まれていません。
UnicodeをShift_JISに変換する方法としては、
一定の計算でも求められるかもしれませんが、ここでは文字が正しく表示されるかという観点になります。
UnicodeのテキストファイルをShift_JISのテキストファイルに変換するときと言ったところでしょうか。
Windowsのメモ帳もUTF-8(BOMなし)をデフォルトにするらしいので、
このような必要性も今後はかなり減って来るのではないかと思います。
ちなみに、Windowsで単にUnicodeと書かれている場合はUTF-16になります。
文字コードについて
JISコードは、ASCIIコードに日本語(全角)を追加した文字コード
Shift_JISは、半角はJISコードのまま、全角文字をJISコードからシフトした文字コード
Unicodeは、符号化文字集合で、文字コードの国際的な業界標準
UTF-8,UTF-16は、Unicodeを実装した符号化方式です。
BOMは、Unicodeで符号化したテキストの先頭に付与される数バイトのデータです。
WEBを探したところ、詳しく分かりやすく説明しているページがありましたので紹介しておきます。
unicodeとは?文字コードとは?UTF-8とは?
詳しくいろいろなことが書かれているので参考になると思います。
UnicodeにあってShift_JISにない文字の具体例
エクセルはUnicodeに対応していますが、VBEはShift_JISになっているため、
Shift_JISにない文字は、文字化けしてしまい入力できません。
シート構成
B列:B2=CODE(A2) ・・・ 文字列の先頭文字に対応するASCIIまたはJISコード
C列:C2=UNICODE(A2) ・・・ 文字列の最初の文字に対応するUnicode
D列:VBAのAsc関数 ・・・ 文字列の最初の文字に対応するShift_JISード
E列:配列関数での判定 ・・・ 後述
F列:VBAでの判定 ・・・ 後述
CODE関数は、JISにない文字は63を返します。
JISとShift_JISの違い
JISコードでは、漢字コードとASCIIの重なりの判定が面倒であり、
この重なりを防ぐために作られたものがShift_JISになります。
シート関数では、Shift_JISを返す関数が存在しません。
配列数式での判定
=IF(
SUMPRODUCT(
IF(MID(A2,ROW(INDIRECT("1:"&LEN(A2))),1)="?",0,1),
IF(CODE(MID(A2,ROW(INDIRECT("1:"&LEN(A2))),1))=63,1,0))
=0,"Shift_JIS","環境依存")
Ctrl+Shift+Enterで配列数式として入れます。
{=IF(・・・}と数式が{}で囲まれて配列数式として入ります。
Shift_JIS文字コードか判定するマクロVBA全コード
Sub SJIS判定()
Dim i As Long
For i = 2 To Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
Cells(i, 4).Value = Asc(Cells(i, 1).Value)
If isSJIS(Cells(i, 1).Value) Then
Cells(i, 6).Value = "Shift_JIS"
Else
Cells(i, 6).Value = "環境依存"
End If
Next
End Sub
Function isSJIS(ByVal argStr As String) As Boolean
Dim sQuestion As String
sQuestion = Chr(63) '?:文字リテラルでは誤解があるといけないので
Dim i As Long
For i = 1 To Len(argStr)
If Mid(argStr, i, 1) <> sQuestion And _
Asc(Mid(argStr, i, 1)) = Asc(sQuestion) Then
isSJIS = False
Exit Function
End If
Next
isSJIS = True
End Function
VBAには、JISコードを返す関数が存在せず、
かつ、WorksheetfunctionにはCode関数が存在しません。
Shif_JISに無い文字の場合は、Asc関数の戻り値は?(63)となります。
ただし、
そもそも本当の?の文字は除外しなければなりませんので、
.Value <> "?"
これで判定しています。
Function isSJIS
これは、長い文字列にも対応した汎用版の関数にしています。
最後に
環境依存文字・機種依存文字をあまり気にする必要はなくなってきています。
Windowsのメモ帳がデフォルトにするくらいですから。
そのくらいUnicodeが広く使われるようになってきています。
従って、
このVBAが実際に必要になる事があるのかどうかは、正直分からないところもありますが、
ひょっとして何かのときに役に立つことがあるかもしれないという事で記事にしておきました。
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