VBA練習問題
VBA100本ノック 5本目:セルの計算

VBAを100本の練習問題で鍛えます
公開日:2020-10-23 最終更新日:2021-08-26

VBA100本ノック 5本目:セルの計算


セルの消去に関する問題です。
セルを使った計算結果の値をセルに入れます。
また、表示形式も設定します。


ツイッター連動企画です。
ツイート文字数制限があるので、ブック・シート指定等省略可能な記述は省略しています。

VBAテスト用のサンプルデータは、VBA100本ノックの目次ページ からもダウンロードできます。
マクロVBAを初心者向けの基本から上級者向けの高度な内容までサンプルコードを掲載し解説しています。エクセル関数・機能・基本操作の入門解説からマクロVBAまでエクセル全般を網羅しています。


出題

出題ツイートへのリンク

#VBA100本ノック 5本目
画像のようにB2から始まる表があります。
B列×C列を計算した値をD列に入れ、通貨\のカンマ編集で表示してください。
ただしB列またはC列が空欄の場合は空欄表示にしてください。
例.D3にはB3×C3の計算結果の値を「\234,099」で表示、D5は空欄
※ブック・シートは任意

VBA マクロ 100本ノック


サンプルファイルです。
https://excel-ubara.com/vba100sample/VBA100_05.xlsm
https://excel-ubara.com/vba100sample/VBA100_05.zip


VBA作成タイム

この下に頂いた回答へのリンクと解説を掲載しています。
途中まででも良いので、できるだけ自分でVBAを書いてみましょう。


他の人の回答および解説を見て、書いたVBAを見直してみましょう。


頂いた回答

解説

シート及びValueを省略。
Dim i As Long
For i = 3 To Range("B2").CurrentRegion.Rows.Count + 1
  If Cells(i, 2) = "" Or Cells(i, 3) = "" Then
    Cells(i, 4) = ""
  Else
    Cells(i, 4) = Cells(i, 2) * Cells(i, 3)
  End If
Next
Columns("D").NumberFormatLocal = "\#,##0"

\の設定はNumberFormatLocalを使います。

上記コードの場合、
B列C列ともに空欄(つまり空行)があるような場合は、空行より下は処理されません。
End(xlUp)を使う場合、非表示行が無いことが前提となります。
UsedRangeを使う場合は、他の列にゴミデータがあると行数が大きくなってしまいます。
これらについては、記事の補足で。


補足

上記のVBAでは表示形式を列全体で指定しています。
表範囲内だけにしたいと思うかもしれませんが、エクセルのシートの列は同一書式で使う事が基本です。
とはいえ、範囲を限定したい場合の紹介も兼ねて、少し違ったVBAの書き方をしてみます。

Dim rng As Range
Set rng = Range("B2").CurrentRegion
Set rng = Intersect(rng, rng.Offset(1, 2))
rng.ClearContents
rng.NumberFormatLocal = "\#,##0"
Dim i As Long
For i = rng.Row To rng.Row + rng.Rows.Count - 1
  If Cells(i, 2) <> "" And Cells(i, 3) <> "" Then
    Cells(i, 4) = Cells(i, 2) * Cells(i, 3)
  End If
Next

また、エクセルの計算では空欄は0と同じなので、構わずに計算してしまい、表示形式で0を空白表示するという方法も、やり方としては良いと思います。
さらに、セルに計算式を入れてから値貼り付けするという方法もありますが、これについては今後の題材に残します。


最終行の取得方法は各種ありますが、一長一短なところもあります。
扱う表形式を確認して適宜良い方法を選択するようにしてください。
最終行・最終列の取得方法(End,CurrentRegion,SpecialCells,UsedRange)|VBA技術解説
・最終行取得の基本:手動ではCtrl + ↑、VBAではCells(1, 1).End(xlDown) ・最終列の取得 ・特殊な表の場合 ・CurrentRegion ・SpecialCells(xlCellTypeLastCell) ・UsedRange ・Findメソッド ・サイト内関連ページ

先のRange("B2").CurrentRegion以外で、
今回の出題に対応した最終行取得のパターンをいくつか掲載しておきます。

With ActiveSheet
  Debug.Print .UsedRange.Item(.UsedRange.Count).Row
  Debug.Print .Cells.SpecialCells(xlCellTypeLastCell).Row
  Debug.Print WorksheetFunction.Max(.Cells(.Rows.Count, 2).End(xlUp).Row, .Cells(.Rows.Count, 3).End(xlUp).Row)
  Debug.Print Range("B:C").Find(What:="*", LookIn:=xlValues, SearchOrder:=xlByRows, SearchDirection:=xlPrevious).Row
End With

表範囲にフィターがかかっているとか、表の外側がどうなっているかによって一長一短があります。


サイト内関連ページ

第16回.繰り返し処理(For Next)|VBA入門
・For Next ステートメント ・For Next 例文 ・For Next をステップ イン実行で目で見て確認しましょう。 ・1行置きに処理する場合 ・Exit For ・For~Nextのネスト(入れ子) ・最後に一言
第17回.繰り返し処理(Do Loop)|VBA入門
・Do~Loopの構文 ・条件式 ・Do Loop 例文 ・Exit Do ・Do~Loopのネスト(入れ子) ・最後に一言
第18回.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
・エクセルVBAにおける最終行取得の必要性 ・.End(xlDown):Ctrl+↓ ・.End(xlUp):Ctrl+↑ ・Endプロパティの方向(↑↓←→)について ・セルの行数を取得するRowプロパティ ・Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Rowを日本語に訳す ・EndプロパティがRangeオブジェクトを返す ・Endプロパティの問題点 ・最終行に関するサイト内のページ
第31回.セルの書式(表示形式,NumberFormatLocal)|VBA入門
・マクロでの表示書式の指定 ・表示書式指定文字 ・表示書式指定文字の調べ方 ・Range.NumberFormatについて ・実際に表示されている形式の文字列を取得




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9本目:フィルターコピー
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