エクセル入門
AVERAGEIF関数(検索条件に一致する平均値)

Excelの初心者向け入門解説
公開日:2013年5月以前 最終更新日:2021-06-24

AVERAGEIF関数(検索条件に一致する平均値)


条件に一致するセルの平均値 (算術平均) を返します。
Excel2007以降に追加された関数です。


AVERAGEIF関数の書式

AVERAGEIF(範囲, 条件, [平均範囲])

条件に一致するセルの平均値を返します。

範囲

平均するセル範囲を指定します。
平均範囲が指定されているときは、条件範囲としてのみ使用されます。
平均範囲が指定されていないときは、条件範囲と平均範囲の両方で使用されます。

条件

平均の対象とする条件を数値、式、セル参照、または文字列で指定します。

たとえば、条件は 25、"25"、">25"、"Excel"、または B4 のようになります。
(式および文字列を指定する場合は半角の二重引用符 (") で囲む必要があります)。
ワイルドカードが使用できます。

平均範囲

省略可能です。
この引数を指定しないと、平均値算出には範囲が使用されます。
平均する実際のセルを指定します。

ワイルドカード

検索条件には、半角の疑問符(?)または半角のアスタリスク(*)をワイルドカード文字として使用できます。
疑問符(?)は任意の1文字を表し、
アスタリスク(*)は任意の文字列(0個または1個以上の文字)を表します。


範囲内の TRUE または FALSE を含むセルは無視されます。
平均範囲内の空白のセルは無視されます。
範囲に数値がない場合、エラー値 #DIV0! を返します。
条件に一致するセルがない場合、エラー値 #DIV/0! を返します。

AVERAGE関数では、データの中心傾向 (統計的分布における数値グループの中心位置) が評価されます。
中心傾向を表す最も一般的な指標として、次の 3 つが挙げられます。

平均 ・・・ AVERAGE関数
中央値 (メジアン) ・・・ MEDIAN関数
最頻値 (モード) ・・・ MODE関数

AVERAGEIF関数の使用例

A B
1 りんご 160
2 みかん 120
3 なし 170
4 かき 110
5 りんご 180
6 みかん 130
7 みかん 150
8 なし 190
9 かき 100
10 りんご 140

リンゴの平均値を求めるには、
=AVERAGEIF(A:A,"りんご",B:B)
このようになります。

これは、
=SUMIF(A:A,"りんご",C:C)/COUNTIF(A:A,"りんご")
と同値です。

従って、セル範囲に数値が存在しないと、
#DIV/0!
のエラーとなります。

ワイルドカードを使ったAVERAGEIF関数の使用例

ワイルドカードを使った例になります。

A B
1 りんごL 160
2 みかん 120
3 なし 170
4 かき 110
5 りんごM 180
6 みかん 130
7 みかん 150
8 なし 190
9 かき 100
10 りんごM 140

リンゴの平均値を求めるには、
=AVERAGEIF(A:A,"りんご*",B:B)
となります。

これは、
=SUMIF(B:B,"りんご*",C:C)/COUNTIF(B:B,"りんご*")
これと同値です。


Officeサポート AVERAGEIF関数


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