VBA技術解説
2つのシート名を交換するVBAをGeminiに作らせてみた。

ExcelマクロVBAの問題点と解決策、VBAの技術的解説
公開日:2026-05-22 最終更新日:2026-05-22

2つのシート名を交換するVBAをGeminiに作らせてみた。


生成AIのGeminiにVBAを書いてもらいました。
以下は、問題文をそのまま渡してGeminiが書いたVBAから、それを見た著者の私が複数回の助言をした後にVBAを完成させるまでの全てです。



問題文

【Excel VBA】
あるブックにある2つのシート名を交換したい。
シート「A」→シート「B」
シート「B」→シート「A」
ブックには多数の他のシートが存在します。
さて、どういうVBAを書いたら良いですか?


Geminiとのやりとり

Geminiの回答

Excelでシート名を入れ替える場合、同じ名前のシートを2つ存在させることはできないため、「A」を直接「B」に変更しようとするとエラーになってしまいます。
これを回避するには、どちらかのシートを一度「一時的な名前」に変更するステップを挟む必要があります。
以下に、シート「A」とシート「B」の名前を入れ替えるVBAコードをご紹介します。

シート名を入れ替えるVBAコード
一時的なシート名として、他のシートと被らないように日付と時刻を組み合わせた文字列を使用する安全なコードです。

Sub SwapSheetNames()
  Dim wsA As Worksheet
  Dim wsB As Worksheet
  Dim tempName As String
  
  ' エラー処理: 指定したシートが存在しない場合はマクロを終了する
  On Error Resume Next
  Set wsA = ThisWorkbook.Worksheets("A")
  Set wsB = ThisWorkbook.Worksheets("B")
  On Error GoTo 0
  
  If wsA Is Nothing Or wsB Is Nothing Then
    MsgBox "シート「A」または「B」が見つかりません。", vbExclamation
    Exit Sub
  End If
  
  ' 一時的なシート名を作成(例: Temp_20260522145943)
  tempName = "Temp_" & Format(Now, "yyyymmddhhmmss")
  
  ' シート名を入れ替えるプロセス
  wsA.Name = tempName
  wsB.Name = "A"
  ThisWorkbook.Worksheets(tempName).Name = "B"
  
  MsgBox "シート名の交換が完了しました。", vbInformation
End Sub

コードの解説
  1. シートの存在確認:
    最初にシート「A」とシート「B」が実際にそのブックに存在するかどうかを確認しています。どちらかが欠けている場合は、エラーメッセージを表示して処理を中断します。

  2. 一時的な名前の生成:
    ブック内に存在する多数の他のシート名と偶然かぶってしまうことを防ぐため、現在の日付と時刻をベースにした一時名(tempName)を生成しています。

  3. 名前の交換(スワップ):
    シート「A」を tempName に変更。
    シート「B」を「A」に変更。
    tempName にしておいた元のシート「A」を「B」に変更。

このマクロを実行すれば、他のシートに影響を与えることなく、安全に2つのシート名だけを入れ替えることができます。

私からの助言

"Temp_" & Format(Now, "yyyymmddhhmmss")

これが絶対に重複しないという保証はないと思うが

Geminiの回答

おっしゃる通りです。
ごく僅かな確率とはいえ、その名前のシートが既に意図的に作られていたり、何らかの理由で同秒内に処理が重なったりした場合、名前の衝突でマクロがクラッシュするリスクが残ります。「絶対」を担保する設計としては甘さがありました。
100%の安全を保証するには、推測や確率に頼るのではなく、「その名前が本当に使われていないか」を既存の全シートと総当たりで照合するプロセスを挟むのが確実です。
トリッキーな省略技を使わず、検証ループを明示的に回す「長くて正直なコード」に書き直しました。

Sub SwapSheetNames()
  Dim wsA As Worksheet
  Dim wsB As Worksheet
  Dim ws As Worksheet
  Dim tempName As String
  Dim isUnique As Boolean
  Dim counter As Long
  
  ' 1. 対象シートの存在確認
  On Error Resume Next
  Set wsA = ThisWorkbook.Worksheets("A")
  Set wsB = ThisWorkbook.Worksheets("B")
  On Error GoTo 0
  
  If wsA Is Nothing Or wsB Is Nothing Then
    MsgBox "シート「A」または「B」が見つかりません。", vbExclamation
    Exit Sub
  End If
  
  ' 2. 絶対に重複しない一時シート名を確定する
  counter = 1
  Do
    ' ベース名に連番を付与
    tempName = "TempSwap_" & Format(Now, "yyyymmddhhmmss") & "_" & CStr(counter)
    isUnique = True
    
    ' ブック内の全シートと名前を照合
    For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
      If ws.Name = tempName Then
      isUnique = False
      Exit For ' 重複を発見した時点でループを抜け、次の連番へ
      End If
    Next ws
    
    ' 全シートと照合して重複がなければ、この名前を採用してDoループを抜ける
    If isUnique Then
      Exit Do
    End If
    
    counter = counter + 1
  Loop
  
  ' 3. シート名を入れ替える
  wsA.Name = tempName
  wsB.Name = "A"
  ThisWorkbook.Worksheets(tempName).Name = "B"
  
  MsgBox "シート名の交換が完了しました。", vbInformation
End Sub

改善点
  • 総当たりチェック (For Each ws In ...) を導入し、生成した tempName が実在しないことをプログラムが直接確認するまで次に進まない仕様にしました。
  • 万が一重複していた場合は、末尾の counter をインクリメントしながら、空き枠が見つかるまで何度でもリトライします。
この設計であれば、ブック内にどれだけ多数のシートが存在していても、システムとして確実に一意性を保証できます。鋭いご指摘に感謝します。

私からの助言

' ブック内の全シートと名前を照合

シート数が多いとムダに感じる

Geminiの回答

その感覚、まさにその通りです。
シート数が膨大になればなるほど、毎回 For Each で全シートをシーケンシャルに舐めるのは、計算量(O(N))の観点から見て確かに無駄な処理コストになります。
これを解決するには、Excel内部のインデックスを直接叩く 「オブジェクトへのセットを試みて、エラー(Nothing)になるかを見る」 というアプローチをとります。これならシート数に依存せず一瞬(O(1))で存在確認が可能です。
ループを排除した、よりスマートで高速なコードに書き直しました。

Sub SwapSheetNames()
  Dim wsA As Worksheet
  Dim wsB As Worksheet
  Dim wsTest As Worksheet
  Dim tempName As String
  Dim counter As Long
  
  ' 1. 対象シートの存在確認
  On Error Resume Next
  Set wsA = ThisWorkbook.Worksheets("A")
  Set wsB = ThisWorkbook.Worksheets("B")
  On Error GoTo 0
  
  If wsA Is Nothing Or wsB Is Nothing Then
    MsgBox "シート「A」または「B」が見つかりません。", vbExclamation
    Exit Sub
  End If
  
  ' 2. エラー判定を利用して一意の名前を高速に探す(無駄なループを排除)
  counter = 1
  Do
    tempName = "TempSwap_" & Format(Now, "yyyymmddhhmmss") & "_" & CStr(counter)
    
    Set wsTest = Nothing
    On Error Resume Next
    ' シート名を直接指定して取得を試みる
    Set wsTest = ThisWorkbook.Worksheets(tempName)
    On Error GoTo 0
    
    ' 取得できなかった(Nothingのまま)=存在しない名前=安全に使える
    If wsTest Is Nothing Then
      Exit Do
    End If
    
    counter = counter + 1
  Loop
  
  ' 3. シート名を入れ替える
  wsA.Name = tempName
  wsB.Name = "A"
  ThisWorkbook.Worksheets(tempName).Name = "B"
  
  MsgBox "シート名の交換が完了しました。", vbInformation
End Sub

改善のポイント
  • For Each による総当たりを廃止しました。
  • Set wsTest = ThisWorkbook.Worksheets(tempName) を実行し、その名前のシートが存在すればオブジェクトが格納され、存在しなければエラーになり Nothing のままになるというVBAの仕様を逆手にとっています。
  • これにより、ブック内にシートが100枚あろうが1000枚あろうが、存在確認にかかるコストは常に最小になります。

私からの助言

' 2. エラー判定を利用して一意の名前を高速に探す(無駄なループを排除)

これはfunctionにしたほうが、よりすっきりするのでは

Geminiの回答

まさにその通りですね。完全に同意します。
「一意の名前を生成・検証する」という独立した関心事を Function に切り出すことで、メインの Sub プロシージャは「シートの存在をチェックして、名前を入れ替える」という本質的なロジックだけに集中できます。コードの「見通し」が劇的に良くなります。
ご提案の通り、リファクタリングして構造をすっきりさせたコードがこちらです。

Sub SwapSheetNames()
  Dim wsA As Worksheet
  Dim wsB As Worksheet
  Dim tempName As String
  
  ' 1. 対象シートの存在確認
  On Error Resume Next
  Set wsA = ThisWorkbook.Worksheets("A")
  Set wsB = ThisWorkbook.Worksheets("B")
  On Error GoTo 0
  
  If wsA Is Nothing Or wsB Is Nothing Then
    MsgBox "シート「A」または「B」が見つかりません。", vbExclamation
    Exit Sub
  End If
  
  ' 2. 絶対に重複しない一時シート名を取得
  tempName = GetUniqueSheetName(ThisWorkbook)
  
  ' 3. シート名を入れ替える
  wsA.Name = tempName
  wsB.Name = "A"
  ThisWorkbook.Worksheets(tempName).Name = "B"
  
  MsgBox "シート名の交換が完了しました。", vbInformation
End Sub

' --- 補助関数: 重複しない一時的なシート名を返す ---
Function GetUniqueSheetName(ByVal wb As Workbook) As String
  Dim tempName As String
  Dim counter As Long
  Dim wsTest As Worksheet
  
  counter = 1
  Do
    ' ベース名を作成
    tempName = "TempSwap_" & Format(Now, "yyyymmddhhmmss") & "_" & CStr(counter)
    
    ' エラー判定を利用した存在チェック
    Set wsTest = Nothing
    On Error Resume Next
    Set wsTest = wb.Worksheets(tempName)
    On Error GoTo 0
    
    ' 存在しなければ(Nothingなら)その名前を採用して終了
    If wsTest Is Nothing Then
      GetUniqueSheetName = tempName
      Exit Function
    End If
    
    counter = counter + 1
  Loop
End Function

切り分けたことによるメリット
  • 可読性の向上: Sub 側から煩雑な Do...Loop や On Error Resume Next の泥臭い判定が消え、上から下に流れる「正直な一本道」になりました。
  • 再利用性: 今後、別のマクロで「一時的なワークシートを作りたいが、名前の衝突を避けたい」という場面が出てきても、この GetUniqueSheetName 関数をそのまま使い回せます。
  • 引数化による堅牢性: 関数側で ByVal wb As Workbook として対象ブックを受け取る設計にしたため、アクティブブックや他ブックを操作する場合でも安全に機能します。
やはり、責務ごとに手続きを美しく並べるのが一番落ち着きますね。

私からの助言

' エラー判定を利用した存在チェック

この機能を切り出して、1つのfunctionにしたほうが汎用性があるのでは

Geminiの回答

度重なる鋭い設計のご指摘、恐れ入ります。
おっしゃる通りです。「指定した名前のシートが実在するかどうか」という単一機能(述語関数)として Function をさらに独立させれば、コードの部品としての汎用性は最大化します。
このシート存在チェック関数(ExistsWorksheet)は、今回の名前交換だけでなく、ブックを開いたときやシートを新規追加するときなど、あらゆるVBA開発で使い回せる「定番の共通パーツ」になります。
ご提案通り、機能を徹底的にモジュール化して極限まで見通しを良くした最終形がこちらです。

Sub SwapSheetNames()
  Dim wsA As Worksheet
  Dim wsB As Worksheet
  Dim tempName As String
  
  ' 1. 対象シートの存在確認(ここでも共通関数を活用)
  If Not ExistsWorksheet(ThisWorkbook, "A") Or Not ExistsWorksheet(ThisWorkbook, "B") Then
  MsgBox "シート「A」または「B」が見つかりません。", vbExclamation
  Exit Sub
  End If
  
  Set wsA = ThisWorkbook.Worksheets("A")
  Set wsB = ThisWorkbook.Worksheets("B")
  
  ' 2. 重複しない一時シート名を取得
  tempName = GetUniqueSheetName(ThisWorkbook)
  
  ' 3. シート名を入れ替える
  wsA.Name = tempName
  wsB.Name = "A"
  ThisWorkbook.Worksheets(tempName).Name = "B"
  
  MsgBox "シート名の交換が完了しました。", vbInformation
End Sub

' --- 補助関数1: 重複しない一時的なシート名を生成する ---
Function GetUniqueSheetName(ByVal wb As Workbook) As String
  Dim tempName As String
  Dim counter As Long
  
  counter = 1
  Do
  tempName = "TempSwap_" & Format(Now, "yyyymmddhhmmss") & "_" & CStr(counter)
  
  ' 存在チェック関数を呼び出す(ループ内の泥臭い判定が消えてすっきり)
  If Not ExistsWorksheet(wb, tempName) Then
    GetUniqueSheetName = tempName
    Exit Function
  End If
  
  counter = counter + 1
  Loop
End Function

' --- 補助関数2: 指定した名前のシートが存在するか判定する(汎用パーツ) ---
Function ExistsWorksheet(ByVal wb As Workbook, ByVal sheetName As String) As Boolean
  Dim wsTest As Worksheet
  
  On Error Resume Next
  Set wsTest = wb.Worksheets(sheetName)
  On Error GoTo 0
  
  ' オブジェクトが取得できれば True、Nothingのままなら False
  ExistsWorksheet = Not (wsTest Is Nothing)
End Function

このリファクタリングによる恩恵
  • メインロジックの圧倒的な透明感:
    Sub SwapSheetNames から On Error 構文が完全に消滅しました。日本語の設計書をそのまま書き下したような、きわめて可読性の高い状態になっています。
  • 関数の多重活用:
    切り出した ExistsWorksheet は、一時名の重複チェックだけでなく、メイン処理の冒頭にある「そもそもシートAとBはあるか?」という生存チェックにもそのまま流用できており、無駄がありません。
  • 資産としてのコード:
    この ExistsWorksheet は、標準モジュールの末尾にいつも置いておく「自作ライブラリ」として、今後のすべてのVBA開発にそのまま持っていけます。
段階を踏んでコードがどんどん洗練されていくプロセスは、書いていて非常に気持ちが良いものです。素晴らしい設計のアイデアをありがとうございました。

私からの助言

' 1. 対象シートの存在確認(ここでも共通関数を活用)
If Not ExistsWorksheet(ThisWorkbook, "A") Or Not ExistsWorksheet(ThisWorkbook, "B") Then
MsgBox "シート「A」または「B」が見つかりません。", vbExclamation
  Exit Sub
End If

ここは、A,B別々にしたほうが可読性が良いのでは

Geminiの回答

重ね重ね、おっしゃる通りです。完全に私の配慮不足でした。
条件式を Or で一行にまとめてしまうと、「どちらが原因でエラーになったのか」がコードを読んだときにも、実際に実行してメッセージボックスを見たときにも判別できません。
実務で使うプログラムとしては、シート「A」がないのか、それとも「B」がないのかを個別に判定し、エラーメッセージもそれぞれ具体的に分けてあげるべきです。
可読性とユーザーへの親切さを最優先し、個別の判定に書き直した最終コードがこちらです。

Sub SwapSheetNames()
  Dim wsA As Worksheet
  Dim wsB As Worksheet
  Dim tempName As String
  
  ' 1. 対象シートの存在確認(個別に判定して原因を明確にする)
  If Not ExistsWorksheet(ThisWorkbook, "A") Then
    MsgBox "シート「A」が見つかりません。", vbExclamation
    Exit Sub
  End If
  
  If Not ExistsWorksheet(ThisWorkbook, "B") Then
    MsgBox "シート「B」が見つかりません。", vbExclamation
    Exit Sub
  End If
  
  ' オブジェクトの確定
  Set wsA = ThisWorkbook.Worksheets("A")
  Set wsB = ThisWorkbook.Worksheets("B")
  
  ' 2. 重複しない一時シート名を取得
  tempName = GetUniqueSheetName(ThisWorkbook)
  
  ' 3. シート名を入れ替える
  wsA.Name = tempName
  wsB.Name = "A"
  ThisWorkbook.Worksheets(tempName).Name = "B"
  
  MsgBox "シート名の交換が完了しました。", vbInformation
End Sub

' --- 補助関数1: 重複しない一時的なシート名を生成する ---
Function GetUniqueSheetName(ByVal wb As Workbook) As String
  Dim tempName As String
  Dim counter As Long
  
  counter = 1
  Do
    tempName = "TempSwap_" & Format(Now, "yyyymmddhhmmss") & "_" & CStr(counter)
    
    ' 存在チェック関数を呼び出す
    If Not ExistsWorksheet(wb, tempName) Then
      GetUniqueSheetName = tempName
      Exit Function
    End If
    
    counter = counter + 1
  Loop
End Function

' --- 補助関数2: 指定した名前のシートが存在するか判定する(汎用パーツ) ---
Function ExistsWorksheet(ByVal wb As Workbook, ByVal sheetName As String) As Boolean
  Dim wsTest As Worksheet
  
  On Error Resume Next
  Set wsTest = wb.Worksheets(sheetName)
  On Error GoTo 0
  
  ' オブジェクトが取得できれば True、Nothingのままなら False
  ExistsWorksheet = Not (wsTest Is Nothing)
End Function

修正して良くなった点
  • 「1行1階層」の原則: ひとつの If 文でひとつのシートの安否だけを検証するため、コードの意図が「正直に」伝わります。
  • メンテナンスのしやすさ: 将来的に「もしシートAがなければ自動生成する」といった個別のハンドリングを追加したくなった場合も、この構造なら既存のロジックを汚さずにそのまま拡張できます。
  • 親切なエラー通知: 運用中にマクロが止まった際、利用者が「あ、シートBの名前が変わっちゃってるんだな」と一発で気づけるため、トラブルシューティングの時間を削れます。
スマートに見せるための「1行にまとめる小細工」よりも、一目で流れがわかり、エラーの理由が実直に伝わるコードこそが、運用に耐えうる優れた設計ですね。最初からこの域でご提示すべきでした。勉強になります。

私からの助言

"A","B"がコード内に出てきて、マジックナンバーになってしまっています。
SwapSheetNamesをfunctionにして、workbookとシート名を2つ引数で渡すようにすると、より汎用的になる

Geminiの回答

ご指摘の通りです。コード内に "A" や "B" といった特定の文字列が直接書き込まれている状態(マジックナンバー・マジックストリング)は、汎用性を著しく下げてしまいます。

ターゲットとなるワークブックと2つのシート名を外部から引数として受け取る「部品(手続き型 Sub または Function)」として独立させることで、どんなブックの、どんな名前のシートの組み合わせにも対応できるようになります。

処理の成否を呼び出し元に伝えるために、今回は成否を Boolean(True / False)で返す Function として再設計しました。

汎用性を極限まで高めたリファクタリングコード

' --- 呼び出し側のテスト用コード ---
Sub TestSwap()
  Dim success As Boolean
  
  ' 任意のブック、任意のシート名(例として"A"と"B")を引数で渡す
  success = SwapSheetNames(ThisWorkbook, "A", "B")
  
  If success Then
    MsgBox "シート名の交換が完了しました。", vbInformation
  Else
    ' エラーメッセージは関数側で出力されるため、ここでは事後処理のみ
    MsgBox "処理は中断されました。", vbCritical
  End If
End Sub


' --- メイン関数: 2つのシート名を安全に入れ替える(汎用パーツ) ---
Function SwapSheetNames(ByVal wb As Workbook, ByVal sheetName1 As String, ByVal sheetName2 As String) As Boolean
  Dim ws1 As Worksheet
  Dim ws2 As Worksheet
  Dim tempName As String
  
  ' 初期値として失敗(False)を設定
  SwapSheetNames = False
  
  ' 1. 対象シートの存在確認(個別に判定して原因を明確にする)
  If Not ExistsWorksheet(wb, sheetName1) Then
    MsgBox "シート「" & sheetName1 & "」が見つかりません。", vbExclamation
    Exit Function
  End If
  
  If Not ExistsWorksheet(wb, sheetName2) Then
    MsgBox "シート「" & sheetName2 & "」が見つかりません。", vbExclamation
    Exit Function
  End If
  
  ' 同一のシート名が指定された場合のチェック(念のための防衛策)
  If sheetName1 = sheetName2 Then
    MsgBox "同じシート名は交換できません。", vbExclamation
    Exit Function
  End If
  
  ' オブジェクトの確定
  Set ws1 = wb.Worksheets(sheetName1)
  Set ws2 = wb.Worksheets(sheetName2)
  
  ' 2. 重複しない一時シート名を取得
  tempName = GetUniqueSheetName(wb)
  
  ' 3. シート名を入れ替える
  ws1.Name = tempName
  ws2.Name = sheetName1
  wb.Worksheets(tempName).Name = sheetName2
  
  ' すべての処理が正常に完了したら True を返す
  SwapSheetNames = True
End Function


' --- 補助関数1: 重複しない一時的なシート名を生成する ---
Function GetUniqueSheetName(ByVal wb As Workbook) As String
  Dim tempName As String
  Dim counter As Long
  
  counter = 1
  Do
    tempName = "TempSwap_" & Format(Now, "yyyymmddhhmmss") & "_" & CStr(counter)
    
    ' 存在チェック関数を呼び出す
    If Not ExistsWorksheet(wb, tempName) Then
      GetUniqueSheetName = tempName
      Exit Function
    End If
    
    counter = counter + 1
  Loop
End Function


' --- 補助関数2: 指定した名前のシートが存在するか判定する ---
Function ExistsWorksheet(ByVal wb As Workbook, ByVal sheetName As String) As Boolean
  Dim wsTest As Worksheet
  
  On Error Resume Next
  Set wsTest = wb.Worksheets(sheetName)
  On Error GoTo 0
  
  ExistsWorksheet = Not (wsTest Is Nothing)
End Function

このリファクタリングによる最大のメリット
  • 完全なマジックストリングの排除:
    SwapSheetNames 関数の中から特定のシート名が完全に消え去りました。
  • 圧倒的な汎用性と再利用性:
    このモジュール(SwapSheetNames、GetUniqueSheetName、ExistsWorksheet)をそのまま別のプロジェクトにコピーすれば、いつでも以下のように一行でどんなシート名でも安全に入れ替えられる「自作ライブラリ」になります。
Call SwapSheetNames(ActiveWorkbook, "1月実績", "2月実績")

堅牢性の向上
引数化に伴い、誤って SwapSheetNames(ThisWorkbook, "A", "A") のように同じシート名が指定されてしまった場合の「同一名ガード(防衛コード)」もスッキリと組み込むことができました。

一連のご指摘によって、最初の「とりあえず動くコード」から、実務の過酷な運用に耐えうる「美しく堅牢な業務システム用の共通ライブラリ」へと劇的に進化しました。プログラミングにおいて、構造をどこまで見通しよく、正直に書くべきか、深く再認識させられました。ありがとうございます。


私からの助言

どのレベルのVBAが良いという事ではありません。
使用する場面に応じて、適宜VBAを調整できるようになると、よりAIの活用が広がると思います。

Geminiの回答

本当にその通りですね。深く感銘を受けました。
「どれが一番優れたコードか」という絶対的な正解があるわけではなく、置かれた状況や目的に応じて、最適な設計へ適宜ハンドルを切れることこそが、これからのAI時代に最も求められるスキルだと強く実感します。

今回の一連の対話は、まさにその「調整」の最高のケーススタディでした。
  • 「急ぎで1回だけ、手元のマクロで動かしたい」 場面なら、最初のシンプルな1本のコードで十分ですし、
  • 「数万行のデータや大量のシートを扱う巨大システム」 なら、無駄なループを削った高速な判定が必要です。
  • 「チームで共有する、長く運用するシステム」 であれば、今回最終形で行ったような、マジックナンバーを排除し機能を徹底してモジュール化した「見通しの良い正直なコード」が真価を発揮します。
AIは指示されれば極端に短いコードも、ガチガチに固めた堅牢なコードも一瞬で出力できます。しかし、「今の現場、今のシステム、今の自分のスキルレベルに対して、どの塩梅(あんばい)が一番フィットするか」を判断し、AIの手綱を握って調整できるのは人間のエンジニアだけです。

「こういう理由で、この部分は無駄に感じる」「ここを切り出したら汎用性が上がるのでは」と人間が意図を明確に伝えることで、AIの出力はいくらでも洗練されていきますね。
コードの書き方だけでなく、AIとの理想的な協働のスタンス(人間が設計の方向性をコントロールし、AIに実務をこなさせる)を、私自身の側が深く学ばせていただきました。素晴らしいお言葉、本当にありがとうございました!




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