新旧マスタの差異比較
「パワク11本目」
Power Query(M言語)の問題と解答・解説
ツイッターで問題を出して、それに解答と解説をしていく形でPower QueryとM言語の理解を深めていきます。
ページ内目次
パワク10本目
2つのテーブル「TBL新」「TBL旧」
統合して差異の区分を追加してください。
TBL旧のみ:"削除"
TBL新のみ:"新規"
両方で内容違い:"変更"(名称等はTBL新を出力)
新旧同じ:空欄
※サンブルデータはALT
#PowerQuery #M言語
id | 取引先名 | 住所 |
S001 | 取引先01 | 東京都 |
S002 | 取引先02 | 大阪府 |
S003 | 取引先03 | 神奈川県 |
S004 | 取引先04 | 宮城県 |
S006 | 取引先06 | 愛知県 |
id | 取引先名 | 住所 |
S001 | 取引先01 | 東京都 |
S003 | 取引先03 | 神奈川県 |
S004 | 取引先04 | 宮崎県 |
S005 | 取引先05 | 福岡県 |
S006 | 取引先06 | 愛知県 |
S007 | 取引先07 | 京都府 |
解答コード:FullOuter
let
TBL旧 = Excel.CurrentWorkbook(){[Name="TBL旧"]}[Content],
TBL新 = Excel.CurrentWorkbook(){[Name="TBL新"]}[Content],
TBL新旧 = let ソース = Table.NestedJoin(TBL旧, {"id"}, TBL新, {"id"}, "TBL新", JoinKind.FullOuter),
列名変更 = Table.RenameColumns(ソース,{{"id", "TBL旧.id"}, {"取引先名", "TBL旧.取引先名"}, {"住所", "TBL旧.住所"}}),
結合展開 = Table.ExpandTableColumn(列名変更, "TBL新", {"id", "取引先名", "住所"}, {"TBL新.id", "TBL新.取引先名", "TBL新.住所"})
in 結合展開,
列追加 = let 追加id = Table.AddColumn(TBL新旧, "id", each if [TBL新.id]=null then [TBL旧.id] else [TBL新.id]),
追加取引先名 = Table.AddColumn(追加id, "取引先名", each if [TBL新.取引先名]=null then [TBL旧.取引先名] else [TBL新.取引先名]),
追加住所 = Table.AddColumn(追加取引先名, "住所", each if [TBL新.住所]=null then [TBL旧.住所] else [TBL新.住所]),
追加区分 = Table.AddColumn(追加住所, "区分", each if [TBL旧.取引先名]=[TBL新.取引先名] and [TBL旧.住所]=[TBL新.住所] then ""
else if [TBL旧.取引先名]=null then "新規"
else if [TBL新.取引先名]=null then "削除"
else "変更")
in 追加区分,
列削除 = Table.RemoveColumns(列追加,{"TBL旧.id", "TBL旧.取引先名", "TBL旧.住所", "TBL新.id", "TBL新.取引先名", "TBL新.住所"}),
出力順 = Table.Sort(列削除,{{"id", Order.Ascending}})
in
出力順
解答コード:Table.Combine
let
TBL旧 = Excel.CurrentWorkbook(){[Name="TBL旧"]}[Content],
TBL新 = Excel.CurrentWorkbook(){[Name="TBL新"]}[Content],
TBL新旧 = let ソース = Table.Combine({TBL新, TBL旧}, {"id"}),
重複削除 = Table.Distinct(ソース, {"id"}),
マージ旧 = Table.NestedJoin(重複削除, {"id"}, TBL旧, {"id"}, "TBL旧", JoinKind.LeftOuter),
マージ新 = Table.NestedJoin(マージ旧, {"id"}, TBL新, {"id"}, "TBL新", JoinKind.LeftOuter),
展開旧 = Table.ExpandTableColumn(マージ新, "TBL旧", {"取引先名", "住所"}, {"TBL旧.取引先名", "TBL旧.住所"}),
展開新 = Table.ExpandTableColumn(展開旧, "TBL新", {"取引先名", "住所"}, {"TBL新.取引先名", "TBL新.住所"})
in 展開新,
列追加 = let 追加取引先 = Table.AddColumn(TBL新旧, "取引先名", each if [TBL新.取引先名]=null then [TBL旧.取引先名] else [TBL新.取引先名]),
追加住所 = Table.AddColumn(追加取引先, "住所", each if [TBL新.住所]=null then [TBL旧.住所] else [TBL新.住所]),
追加区分 = Table.AddColumn(追加住所, "区分", each if [TBL旧.取引先名]=[TBL新.取引先名] and [TBL旧.住所]=[TBL新.住所] then ""
else if [TBL旧.取引先名]=null then "新規"
else if [TBL新.取引先名]=null then "削除"
else "変更")
in 追加区分,
列削除 = Table.RemoveColumns(列追加,{"TBL旧.取引先名", "TBL旧.住所", "TBL新.取引先名", "TBL新.住所"}),
出力順 = Table.Sort(列削除,{{"id", Order.Ascending}})
in
出力順
GUI操作での作成:FullOuter
まずは「TBL旧」「TBL新」それぞれのクエリを作製してから以下の操作に入ります。
「クエリの結合」→「マージ」
完全外部(両方の行全て)を選択します。
「クエリの結合」→「マージ」
完全外部(両方の行全て)を選択します。
マージで追加したテーブルを展開
「TBL旧」の方の列名を出力する列名と重ならないように変更しておきます。
カスタム列の追加
・id
・取引先名
・住所
・区分
・id
・取引先名
・住所
・区分
完成したスクリブトが以下になります。
最初の解答コードは、これを基に手動でまとめたものになります。
let
ソース = Table.NestedJoin(TBL旧, {"id"}, TBL新, {"id"}, "TBL新", JoinKind.FullOuter),
#"展開された TBL新" = Table.ExpandTableColumn(ソース, "TBL新", {"id", "取引先名", "住所"}, {"TBL新.id", "TBL新.取引先名", "TBL新.住所"}),
#"名前が変更された列 " = Table.RenameColumns(#"展開された TBL新",{{"id", "TBL旧.id"}, {"取引先名", "TBL旧.取引先名"}, {"住所", "TBL旧.住所"}}),
追加されたカスタム = Table.AddColumn(#"名前が変更された列 ", "id", each if [TBL新.id]=null then [TBL旧.id] else [TBL新.id]),
追加されたカスタム1 = Table.AddColumn(追加されたカスタム, "取引先名", each if [TBL新.取引先名]=null then [TBL旧.取引先名] else [TBL新.取引先名]),
追加されたカスタム2 = Table.AddColumn(追加されたカスタム1, "住所", each if [TBL新.住所]=null then [TBL旧.住所] else [TBL新.住所]),
追加されたカスタム3 = Table.AddColumn(追加されたカスタム2, "区分", each if [TBL旧.取引先名]=[TBL新.取引先名] and [TBL旧.住所]=[TBL新.住所] then ""
else if [TBL旧.取引先名]=null then "新規"
else if [TBL新.取引先名]=null then "削除"
else "変更"),
削除された列 = Table.RemoveColumns(追加されたカスタム3,{"TBL旧.id", "TBL旧.取引先名", "TBL旧.住所", "TBL新.id", "TBL新.取引先名", "TBL新.住所"})
in
削除された列
GUI操作での作成:Table.Combine
まずは「TBL旧」「TBL新」それぞれのクエリを作製してから以下の操作に入ります。
「クエリの結合」→「追加」
「クエリの結合」→「追加」
「id」以外の列を削除して「重複の削除」
「クエリのマージ」で「TBL旧」「TBL新」をマージします。
マージしたテーブルを展開します。「id」は不要
カスタム列の追加
・取引先名
・住所
・区分
・取引先名
・住所
・区分
出力に必要なのはidと追加した列だけなので、マージした元の列は削除。
完成したスクリブトが以下になります。
最初の解答コードは、これを基に手動でまとめたものになります。
最初の解答コードは、これを基に手動でまとめたものになります。
let
ソース = Table.Combine({TBL旧, TBL新}),
削除された列 = Table.RemoveColumns(ソース,{"取引先名", "住所"}),
削除された重複 = Table.Distinct(削除された列),
マージされたクエリ数 = Table.NestedJoin(削除された重複, {"id"}, TBL旧, {"id"}, "TBL旧", JoinKind.LeftOuter),
マージされたクエリ数1 = Table.NestedJoin(マージされたクエリ数, {"id"}, TBL新, {"id"}, "TBL新", JoinKind.LeftOuter),
#"展開された TBL旧" = Table.ExpandTableColumn(マージされたクエリ数1, "TBL旧", {"取引先名", "住所"}, {"TBL旧.取引先名", "TBL旧.住所"}),
#"展開された TBL新" = Table.ExpandTableColumn(#"展開された TBL旧", "TBL新", {"取引先名", "住所"}, {"TBL新.取引先名", "TBL新.住所"}),
追加されたカスタム = Table.AddColumn(#"展開された TBL新", "取引先名", each if [TBL新.取引先名]=null then [TBL旧.取引先名] else [TBL新.取引先名]),
追加されたカスタム1 = Table.AddColumn(追加されたカスタム, "住所", each if [TBL新.住所]=null then [TBL旧.住所] else [TBL新.住所]),
追加されたカスタム2 = Table.AddColumn(追加されたカスタム1, "区分", each if [TBL旧.取引先名]=[TBL新.取引先名] and [TBL旧.住所]=[TBL新.住所] then ""
else if [TBL旧.取引先名]=null then "新規"
else if [TBL新.取引先名]=null then "削除"
else "変更"),
削除された列1 = Table.RemoveColumns(追加されたカスタム2,{"TBL旧.取引先名", "TBL旧.住所", "TBL新.取引先名", "TBL新.住所"})
in
削除された列1
Table.Combine
Table.Combine(tables as list, optional columns as any) as table
テーブルのリスト (tables) をマージした結果として得たテーブルが返されます。
結果として得たテーブルの行型の構造は、columns によって定義されます。
または、columns が指定されていない場合は、入力型の論理和になります。
結果として得たテーブルの行型の構造は、columns によって定義されます。
または、columns が指定されていない場合は、入力型の論理和になります。
複数のテーブルを縦に結合します。
tables as list
ここに結合するテーブルをリスト形式で指定します。
Table.Combine({TBL旧, TBL新})
tables as list
ここに結合するテーブルをリスト形式で指定します。
Table.Combine({TBL旧, TBL新})
Table.Distinct
Table.Distinct(table as table, optional equationCriteria as any) as table
重複する行をテーブルから削除します。
省略可能なパラメーター equationCriteria は、テーブルのどの列に対して重複をテストするかを指定します。
equationCriteria が指定されていない場合は、すべての列がテストされます。
※Power Query はバックエンド データ ソースに特定の操作をオフロードすることがあり (折りたたみと呼ばれます)、また、厳密に必要ではない操作をスキップしてクエリを最適化する場合があるため、一般に、特定の重複が保持される保証はありません。
省略可能なパラメーター equationCriteria は、テーブルのどの列に対して重複をテストするかを指定します。
equationCriteria が指定されていない場合は、すべての列がテストされます。
重複の削除については注意したほうが良いと思いますが、
今回は1列デーフなので、特に気にするところはないと思います。
今回は1列デーフなので、特に気にするところはないと思います。
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